瀬戸内海の島々巡りサイクリング
 しまなみ海道~とびしま海道~かきしま海道~さざなみ海道を走破
 14の島と13の橋を渡る

 念願であった瀬戸内海の島々を巡るサイクリング🚲🚲に老脚に鞭打って出かける。4月に実行計画を立てていたが直前に天候が悪くなり急遽中止。その後、広島サミットが5月19日~21日にかけて開催され宿が取れなくて、ようやく5月末に天候予報と睨み合わせ3泊4日で実行することにする。結果、期間中ほとんどが五月晴れで心地良いシーズンの中のサイクリングができて満足、満足。👍
 向島に向かう山陽道高速道路やしまなみ高速道路ではG7広島サミット警備を終えた警察車両が列を組んで広島を離れてそれぞれの職場に戻っているのを頻繁に見かける。

日程
 1日目は車🚗で6時に家を出発して3時間ほどかけて向島まで向かう。「しまなみ海道」で4つの島々(向島、因島、生口島、大三島)と3つの橋(因島大橋、生口橋、多々羅大橋)を走行して、岡村島へのフェリー時間の都合で大三島の大山祇神社近くで早めに宿泊。
 2日目は大三島の宗方港からフェリーで岡村島に渡り、7つの島々(岡村島、中ノ島、平羅島、大崎下島、豊島、上蒲刈島、下蒲刈島)と7つの橋(岡村大橋、中の瀬戸大橋、平羅橋、豊浜大橋、豊島大橋、蒲刈大橋、安芸灘大橋)を「とびしま海道」で巡り、静かな海岸線を快適に走行して呉市のホテルに宿泊。
 3日目は呉の旧軍港施設を観光してから「かきしま海道」で3つの島(倉橋島、能美島、江田島)と2つの橋(第二音戸大橋、早瀬大橋)を走行して江田島の切串港からフェリーで広島港へ渡り、広島市内に宿泊。
 4日目は原爆ドームを表敬訪問してから「さざなみ海道」で本州の瀬戸内海の海岸線をライド。途中の安芸津町で大芝大橋で大芝島に渡り、島を一周してから尾道まで走行して尾道港からフェリーで向島に渡った後、車🚗で自宅に帰る。

 総走行距離は約380Km

持ち物
 ●着替えは余分に一日分のウエアとパンツのみ
 ●晴天予報だが万が一のためにウィンドブレーカー+ナイロンズボン(100円ショップ)+シューズカバー(100円ショップ) レインウェアはかさばるために止めた
 ●電子機器は通常使っているスマートフォン1台+ルート表示と記録用スマートフォン2台(WiFiとテザリングのみ)+タブレット1台 予備バッテリーは持って行かず
 ●自転車修理キット+予備チューブ2本
 ●輪行袋は持参せず
 ●自治体発行の各海道のルート案内地図をポケットに
 以上をディバックに背負う

24日(水) しまなみ海道 晴れ
  車で移動。向島総合運動公園9:15~向島西側コース~因島大橋~因島西側コース~生口橋~生口島南側コース~多々羅大橋~大三島北側コース~大山祇神社付近の宿15:30
 走行距離は約65Km 獲得標高600m

 向島(むかいしま)総合運動公園から晴天の中、順調に走り出したと思いきや通行止め道路工事🚧のため初っ端から道を間違える。結局、予定とは異なる場所でしまなみ海道に合流。その後、道に引かれたブルーラインに従い快調に走行。本日は今まで見たことの無い多くの外国人(白人、中国人、インド人)のサイクリスト🚴‍♂️と遭遇。これもコロナ明けのせいか❓レンタルらしき自転車もを多く見かける。

 ダブルデッキの因島大橋(1270m)を渡った後、明日は朝一番の岡村島へのフェリーに乗るために本日は大三島の大山祇神社近くで宿泊という短めの距離設定としている。時間的には余裕あるため因島を時計回りに走ろうと思い、踏み出したがろくに下調べをしていなかったのでひょっとしたら登り坂が多い❓という不安が頭をもたげ結局、一般的な反時計回りルートを行くことに変更する。いつもながら軟弱者である😫。
 途中できれいなバラ園を見かけたので立ち寄る。庭の手入れをしていた女性に聞くと万田発酵の会社の敷地で、その横にある「HAKKOパーク」では食事ができると教えてくれるが水曜日は定休日とのこと。そういえば道沿いの店は空いている店が少なかった。この辺りは水曜日が定休日のようなので注意が必要だ。次回はこのきれいな「HAKKOパーク」建物内で食事をしよう。

 生口橋(790m)で生口島(いくちじま)に渡り、生口島を時計回りに走行。島巡りは左側通行の日本では海岸沿いに走行できる時計回りが定番。海岸沿いでは海水は透き通っており、目を沖に移すと晴れているためコバルトブルー。やはり海を眺めながらのサイクリングはこうでなくっちゃー、非常に気持ちが良い。瀬戸内海の海もどんどん綺麗になっていく。

 多々羅大橋(たたらおおはし 1480m)を渡って大三島に上陸して直ぐの多々羅展望台に立ち寄りる。ここからは360度の展望である。ここから下って「サイクリストの 聖地」で休憩。ここでも多くの外人🚴‍♂️がたむろしている。
 本日の目的地である大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)へは北上して県道21号線を利用するのが最短ルートではあるが以前走ったこともあり、時間的に余裕があるので未走行である県道51号線を走ることにする。写真を撮りながら時々メイン道を離れて海岸線に出ながらのんびり走行。肥海付近では山越えとなり、県道51号線を外れて(前回は無かったように思う)勾配が8%ぐらいありそうな自転車道で山の中に入って行く。途中、1ヶ所の階段と2か所の東屋があり休憩できるようになっている。その自転車道のすぐ横にも道路が並走しているのでそちらを走ることもできる。51号線に合流してからやっとの思いで峠越えとなる。峠からも反対車線側に再び自転車道が続いているのでそちらに入り下っていく。やがて西海岸に出る。

 宮浦港から左に曲り、灯篭が並ぶ長い参道を走り、全国にある山祇神社の総本社である大山祇神社に到着。ここには前回にも来たことがあるが今日の終着点であるのでゆっくり観光する。境内を一周して楠の巨木群や校倉造りの神輿庫を見た後、奥ノ院方面に向かい、楠の幹(総幹周は15.5m)が空洞で、奥の院への門となって長寿のご利益を得られると言われる「生樹の御門」(いききのごもん)を潜る。
 観光を終え、気の良い老人夫婦が営んでいる門前町にある宿に逗留して茨城県から1ヶ月かけて四国を旅している人(ピカッとルー)と二人だけで美味しそうな魚料理に舌鼓を打つ。夕食後、ウェア👘&パンツを洗濯した後、翌日のルート地図をダウンロードして就寝。

向島
岩小島@向島→ 海岸風景→
因島大橋→ ダブルデッキの因島大橋で向島から因島へ→
因島
しまなみビーチ@因島 万田酵素本社前の庭@因島→
生口橋→ 生口橋で因島から生口島へ
生口島
ゆめしま海道へのフェリー乗り場@洲江港→  多々羅大橋→
多々羅大橋で生口島から大三島へ→ 多々羅展望台からの多々羅大橋→
大三島
サイクリストの聖地@多々羅しまなみ公園→ 快適な大三島北側コース 中央奥に岡村島→
唯一、階段のあるサイクリング道@肥海付近→ 大山祇神社参道入り口→
神門の前にある御手植えの楠@大山祇神社→ 大山祇神社の本殿→
生樹の御門@大山祇神社 魚三昧の夕食→

 3Dでコースを見る

 地図の右上で「RWGPS」を「MAP」、「HYBRID」などに変えるとより分かり易い表示になります。

25日(木) とびしま海道 曇りのち晴れ
  大山祇神社付近の宿7:40~宗方港~岡村港~岡村島南側コース~岡村大橋~中ノ島~中の瀬戸大橋~平羅島~平羅大橋~大崎下島南側コース~豊浜大橋~豊島北側コース~豊島大橋~上蒲刈島南コース~蒲刈大橋~下蒲刈島南側コース~安芸灘大橋~呉市市役所付近のホテル16:10
 走行距離は約90Km 獲得標高1000m

「とびしま海道」は島々が庭園を渡る飛び石(とびいし)をイメージさせる連絡架橋ルートである。

 本日は初めてのコースに突入で楽しみである😊。少し曇っているが風も無く、まあまあの天候である。岡村島への始発のフェリー乗船時間は8時50分。宿からフェリー乗り場までは10Kmの道のりであるが途中、山越えしなければならないようなので7時に朝食をお願いして余裕をもって出発する。とびしま海道筋ではあまり食事にありつけなさそうなのでご飯とあらの味噌汁をお代わりしてお腹を一杯にしておく(笑)。同宿の御仁が見送ってくれたのでお互い記念撮影をしてお別れ。出発時は曇っているが昼からは晴れる予報。

 小さな峠を越え、2つの大きな峠を越えるが最後の峠越えの手前右側には「ところミュージアム大三島」や「伊東豊雄 建築ミュージアム」などモダンな建物が現れる。ダウンヒルして51号線を離れ右に曲がると宗方港である。心配していた老脚でも余裕の30分前に到着できる。港ではひじきを干しているのどかな風景である。宗方港からの乗船は車の夫婦と三人だけ。

 フェリー船🚢(420円+250円)は小さな島々を縫って航行していくがこの辺りの島々は石灰岩でできているのか白い奇岩があちこちで見られる。また南側には「来島海峡大橋」やその奥には愛媛県の東赤石山から石鎚山にかけてと思われる山々が望める。

 乗船時間23分で岡村港に到着すると、レンタサイクルを扱っている男性が親切にコース状況を説明してくれて地図まで頂く。時計回り(南側コース)に走行してとびしま海道ライドを開始する。ルートを示すブルーラインもちゃんと引かれている。延々と続く平坦な海岸沿いを走行してから岡村大橋が見える頃には対岸の大崎下島(おおさきしもじま)の「御手洗(みたらい)建物保存地区」が見えている。岡村大橋(228m)で中ノ島へ、中の瀬戸大橋(251m)で愛媛から広島への県境を渡り、平羅島(へらしま)へ、平羅橋(98.5m へいらばし)で大崎下島へと次々に島を渡る。

 大崎下島に上陸後は時計回り(南側コース)に岡村島~岡村大橋~中ノ島~中の瀬戸大橋~平羅島~平羅大橋を眺めながら走行して御手洗建物保存地区に入り、付近を自転車で散策する。狭い範囲なので歩いて散策する方が良いかもしれない。ここは江戸時代には潮待ち、風待ちの港町で茶屋や船宿や花街で賑わい、幕末動乱期には薩、長、芸藩が交易、また軍事同盟(御手洗条約)を結んだ場所でもある。狭い路地に古い建物が立ち並んでいる。坂本龍馬、高杉晋作も立ち寄っているようだ。2018年に日本遺産に認定されている。とびしま海道で唯一の歴史的観光場所である。

 再び海岸線を走った後、豊浜大橋(543m)で太刀魚で有名な豊島(とよしま)へ渡り、橋のたもとにある漁師町の路地裏に結構人気があるらしいお好み焼き屋があったので、たっぷりの朝食でお腹はあまり減っていないが折角なので店に入る。地元のおばちゃんたちが店内で井戸端会議をしている中で食事。十分お腹が一杯となり、北側コース(県道354号線)を走行する。道が南下して豊島大橋が見え始めると橋のかなり手前で案内板が現れ、上蒲刈島(かみかまがりじま)へはここから左に折れ県道356号線に入り豊島大橋を渡らなければならない。見過ごしてそのまま進めば豊島を一周する羽目になる(笑)。

 豊島大橋(903m)を渡り、上蒲刈島に上陸。そのまま道なりに進むと「大浦トンネル」を抜けて山中を恋ヶ浜まで走ってしまうことになるので橋を渡ってすぐに右手にある小道に入ると海岸線に出られるはず。この道は事前に調べてもいたが岡村港でコース説明をしてくれた人の提案もあったが入り口部はかなり草木が生い茂り、一瞬、進むのを躊躇するような下り道であるが舗装はされている。しばらく下るとまともな道となり、分岐を左に折れ(間違って右に折れてしまった😅)、長い坂道を下ると無事、橋の袂に出られる。右に折れ、時計回り(南コース)を走行。

 「県民の浜」では「コテージかまがり」での宿泊、温泉を楽しめる「やすらぎの館」、カヌーやSUP、ヨット、「かまがり天体観測館」、藻塩作りを体験できる「海人の館」などがある。小さな峠を越えた先には日本の渚百選の一つの「恋ヶ浜」もある。ここで大浦トンネルからの県道356→287号線に合流する。

 蒲刈大橋の手前で地図を広げている奈良からきている男性サイクリスト🚴‍♂️に出会う。仁方駅 (にがたえき)でレンタサイクルを返して電車で宮島に向かうと言う。蒲刈大橋(480m)で下蒲刈島へ渡り、その方の提案で予定していなかった下蒲刈島(しもかまがりじま)を一周することに。途中で牛ヶ首トンネルを回避して牛ヶ首岬に迂回する。気持ちの良い海岸線の道である。多分、あちこちにこういった迂回道があると思うので頻繁に来ることができれば楽しいルートも開拓できるだろう。またとびしま海道ではドクターヘリの発着場を各地で見られる。大きな病院が少ない島々では必要不可欠な施設であろう。次に「尾の鼻」に抜けて人気の無い西海岸を走行。

 ほぼ一周して「見戸代」の交差点でとびしま海道では初めて見る交通信号機🚦を通過して安芸灘大橋(1175m あきなだおおはし)へ、その袂の右側には「白崎園(しらさきえん)」という展望公園があり、駐車場とトイレがある。ツツジが多く植えられている。橋は車は有料だが自転車は無料。併設されている歩道を走行して料金所を通り過ごしていく。国道185号線にぶつかり右は明日走る予定のさざなみ海道へ。左に折れてJR呉線に並走して呉市に向かって行くがこの国道は車の通行量が多く、今まで優雅に走っていたのに危険性を感じる。更にこの先には嫌な2つのトンネルがある。

 このため仁方駅手前から185号線を離れ、遠回りではあるが海岸線を走行することにする。交通量がほとんど無い快適な半島巡り。多少距離が伸びても排気ガスは吸いたくない。新鮮なオゾンを胸いっぱいに吸い込んでのサイクリングは最高🤩

 国道185号線に合流して呉市街地の手前には休山(やすみやま)の長いトンネル(1.7Km)があるがこのトンネルは南側しか自転車は通行できない。しかしその通路は幅広く、車道とは透明板で隔離されており、自転車乗りにとって非常に走り易く、有難い。ここをを抜けると呉市街に入る。国道185号線を走行して呉市役所付近の本日の宿にようやく到着。自転車は輪行袋に入れれば室内持ち込みはOKであるが今回は持参していないので玄関に駐輪させて貰うため、受付で言われた通り、壁に立てかけていたのだが偏固オーナーに壁に傷がつくので壁に立てかけるなと文句を言われる。変わったおっさんだった。風呂に入り、ウェア👘&パンツを洗濯した後、翌日のルート地図をダウンロードして就寝。

大三島
朝食→ 穏やかな内海 中央の山の奥に岡村島→
ところミュージアム大三島→ 大三島の宗方港→
岡村島
フェリー上から来島海峡大橋が望める→ 岡村港に到着して岡村島へ→
とびしま海道にもブルーラインの案内がある→ 岡村大橋で中ノ島へ→
中の瀬戸大橋で平羅島へ→ 橋の上で広島県と愛媛県の県境→
大崎下島
平羅橋で大崎下島へ→ 大崎下島から→
御手洗建物保存地区→ 御手洗建物保存地区
御手洗建物保存地区→ 恵比寿神社の鳥居→ 
御手洗建物保存地区→ 満舟寺の石垣→
豊浜大橋→ 豊浜大橋で豊島へ→
豊島
本州の広島が見えている→ 豊島大橋に向かう →
豊島大橋で上蒲刈島へ→
上蒲刈島
花崗岩の磯岩場→ 南国の雰囲気の県民の浜→
日本の渚百選の一つの恋ヶ浜→ 蒲刈大橋で下蒲刈島へ→
下蒲刈島
牛ヶ首岬→ 安芸灘大橋→
安芸灘大橋@白崎園→ 安芸灘大橋で呉市へ→
呉市
休山トンネルの歩行、自転車専用道→ 呉市役所→

 3Dでコースを見る

26日(金) かきしま海道 曇りのち晴れ
  呉市市役所付近のホテル8:00~音戸大橋~倉橋島南側コース~早瀬大橋~江田島西側コース~切串港~広島港~平和公園付近のホテル18:15
 全走行距離は約95Km 獲得標高1000m

 「かきしま海道」は呉市のJR呉駅を起点として、音戸大橋、倉橋島、能美島を経由し、江田島の切串港まで続くサイクリングロードである。能美島と江田島は元々別の島であり、飛渡瀬と呼ばれる狭い海峡で隔てられていたが今は埋め立てられている。

 ホテルを8時に出発して南下して呉港に向かう。開館には時間的に早いので大和ミュージアムは外側からの見学となる。建物前には戦艦「陸奥」の主砲身、スクリュー、主舵などの引揚品が展示されている。巨艦を作るための見たことのない巨大な旋盤も展示されている。その横にある「てつのくじら館」には大型潜水艦「あきしお」が展示されている。潜水艦内部見学もできるらしい。呉港から少し移動して「入船山記念館」に。海軍司令長官官舎だった歴史ある建物で、その先には現在は国立病院となっている旧海軍病院がある。更に南下した「アレイからすこじま」は旧呉海軍工廠(こうしょう)本部の敷地にあり、海上自衛隊の潜水艦と護衛艦を間近で見ることができる。本日は潜水艦が7隻係留されている。その方面の知識は無いのであまり感動はしないが壮観な眺めである。横には旧魚雷積載用クレーン や道路向いにはレンガ造の倉庫群も見ることができる。一隻の潜水艦が食料などを積んだ後、出港していく。

 音戸大橋(301.6m)は両端共に螺旋状の進入部となって狭くで自転車は走らない方が良いと聞いていたので第2音戸大橋(492m)を渡る予定であったが裏道を走行しているうちに進入口を見逃し、橋の真下に出てしまい、頭上高くにある橋にアクセスできなくなってしまった。地元の人に教えてもらって地道の激坂の道を押し歩いて登り、ようやく橋に合流することができる。第2音戸大橋を渡り、すぐに脇道に入る計画であったがその道が見当たらない。うろうろしていると後から来たサイクリスの説明で橋袂の階段を下りなければならないことが分かる。仕方ないので自転車を担いで九十九折の階段を下っていき、海岸沿いの道路に出ることができた。ネットで歩行者としてルートを作成したのがまずかった。第2音戸大橋に関して乗橋と下橋で2回の失態が発生😫。

 倉橋島に上陸。結構、かきしま海道の交通量は多い。音戸大橋の袂には幅150mの狭い海峡の岩礁の上に石垣を築いた平清盛の供養塔がある。しかし今は埋立てのため倉橋島に接している。国道から離れて南下して大浦崎海岸へ。今はキャンプ場となって風光明媚な場所であるがかつてには特殊潜航艇の特攻隊訓練基地があった場所である。ここから国道487号線に戻り、早瀬大橋(623m)までは車が頻繁に行きかう道となるので写真も撮らずにひたすら走り続ける。

 能美島に渡った後、昼食にしようと江田島 オリーブ ファクトリーを訪れたがオリーブのショップ(樹齢350年のオリーブの木があるらしいが気が付かず)みたいだったので退散。ここから国道487号線は山の中に入るので坂を避けるため(笑)、東側の海岸から県道44号線と県道300号線で西側の海岸に出た後、再び国道に合流して大原湾に出る。相変わらず交通量は多い。やがて鹿川湾に入ると西側対岸には巨大なタンク群が見える。何用か疑問が湧いたので調べてみると石油火力発電所や一般産業の工場で燃料として使用する石油類を保管しているらしい。大きな石油基地である。

 鹿川港から大きく回り込んで南下し、その巨大なタンク群な間を縫って走り抜け、トンネルを通過すると大矢鼻(おおやはな)半島先端となり、更に赤曲鼻(あかまがりはな)に出るとと人っ気が全く無くなる。一人の世界に入り込んで延々と続く能美島の西側海岸を北上していく。海岸近くには筏が組まれ貝がつるされている所を何度か目にする。最初は牡蠣の養殖筏かなと思っていたがどうも吊るしている貝の形状が違うので出会った漁師に聞くとホタテ貝を吊るして牡蠣の稚貝を育てているとのこと。沖合の筏は大人の牡蠣。海岸にせり出した山は岩稜である。

 三高港(みたかこう)に到着。ここからも広島港行のフェリーが出ているが予定では更に30Km程、走行して切串(きりくし)港まで走らなければならない。疲れた体に鞭打って無心で走っていく。西海岸から内海の江田島湾をUの字に巡り、36号線から44号線に入り、海上自衛隊幹部候補生学校(海軍兵学校跡)に到着。ここでは内部の見学が可能であるが生憎、10分ほど締め切り時間に遅れて見学は叶わず。

 国立青少年交流の家を通過、山越えして再び静かな西海岸に入る。大量の牡蠣殻の残骸が海岸に山積み、放置されている場所に出会う。においも酷く、小さな虫が飛び交っているしたくさんの烏が突つつきに来ている。早々に退散。次に現れる「サイクリスト休憩所」からは先程は走ってきた三高港や弥山を頂いた厳島を眺めることができる。多分夕日を見るには絶好の場所だろう。

 小刻みなアップダウンで江田島の北側に出る。ここからは東に向かって走っていくが左手に本州方面を眺めながらのライドである。切串港16:50のフェリー🚢(470円+190円)に乗って右には鉄塔が立っている「絵下山」などを含め本州方面が、左には厳島、似島などを眺めながら30分ほどで広島港に到着。公園がある大きくて近代的な港である。広い道を北上し、途中で夕食を済ましてホテルにチェックイン。このホテルでは自転車は室内に持ち込み禁止で更に敷地内の駐車場に駐輪するのに500円を余分に取られる。風呂🛀とビール🍻で疲れた体を癒す。2度目の風呂に入り、ウェア👘&パンツを洗濯した後、翌日のルート地図をダウンロードして就寝。

呉市
呉港→ 海上自衛隊呉史料 館 (てつのくじら館)→
隣にある大型潜水艦あきしお→ 海軍病院坂→
入船山記念館→ 旧呉海軍工廠塔時計→
海上自衛隊 呉 地方総監部→ 戦艦大和が建造された旧呉海軍工廠跡→
旧呉軍港→ アレイからすこじまから潜水艦を眺める→
倉橋島
第2音戸大橋で倉橋島へ→ 音戸大橋→
第2音戸大橋の袂に清盛塚→ 特攻隊訓練基地があった大浦崎海岸→
早瀬大橋→ 早瀬大橋で能美島へ→
能美島
巨大なタンク群な間を縫って半島を通り過ぎる 半島図 グーグルストアから拝借
気持ちの良い西海岸沿い道路→ ホタテ貝での牡蠣稚貝の養殖→
江田島
海軍兵学校跡(海上自衛隊幹部候補生学校)→ 国立青少年交流の家→
大量の牡蠣殻の残骸→ サイクリスト休憩所から西側の景色→
せりだした奇岩沿いに→ 切串港→
広島市
広島市が見えてきた→ 広島港に上陸→

 3Dでコースを見る

27日(土) さざなみ海道 曇りのち晴れ
  平和公園付近のホテル6:10~さざなみ海道~呉市~大芝島一周~竹原市~三原市~尾道~向島総合運動公園17:20 その後、車で帰宅
 全走行距離は約130Km 獲得標高1450m

 「さざなみ海道」は広島県呉市から尾道市を結ぶサイクリングコースで、基本、国道185号線を走る。

 最終日は広島から尾道までの長い道のりであるのでホテル内で前日に買っていた食料で朝食を済ませて6時10分にホテルを出発する。広島市に立ち寄るのは初めてなので目と鼻の先にあるG7広島サミット(19日~21日)で記憶に新しい平和公園に立ち寄る。まずは原爆死没者慰霊碑にお参り🙏。早朝散歩やジョギングしている人達のほとんどが通りすがりに慰霊碑の前で手を合わしている。その姿を紛争当事者に見せてあげたいものだ。旧太田川(本川)が元安川と分岐する三角州の最上流部に位置している原爆ドームに足を延ばす。早朝の凛とした佇まいの中、平和を祈願する。平和記念公園を表敬訪問の後は暗くなる前に向島駐車場に着くようにさざなみ海道をひたすら💨尾道を目指して走ることにする。

 と言いながら市内の路面電車が走る広い道路を走行していると広島駅の標識が見えるのでおのぼりさんのごとく立ち寄ることにする.駅は大規模な工事中であるが旅行者を多く見かける。被爆橋と呼ばれる橋が多く残されていて広島駅近くの猿猴橋(えんこうばし)もその一つで橋頭が豪奢な橋やマツダスタジアムを眺めながら東進。猿猴川右岸沿いに進んでいくと対岸にマツダ自動車の大きな工場🏭が見えてくる。

 マツダ本社と工場の間の道を抜けてJR呉線と並走する混雑する道で呉市に入る。前日に来た呉港であるがやはり開館前なので通り過ぎるだけ。しかし土曜日のため観光客は多い。ここから国道185号線に入るとさざなみ海道となる。直ぐに大動脈の休山トンネルとなるが自転車専用は右側にしかないのでトンネル手前の信号機で道路を渡らないといけない。

 国道185号線道路にはルートを示すブルーラインは時折しか引かれていないが10Km毎に路面に表示されているので尾道までの距離を確認できる。しかしJR西日本の鉄道と並走しているため交差する度に高架となっていたり、地形的にも結構アップダウンがあちこちである。

 道路沿いのドライブインで昼食に本場の立派な牡蠣が載った丼を食べた後、黒地トンネルを避けて回り道の岬に出ると正面に橋が架かった小島が見える。干潮時には「大芝島のモンサンミシェル」と呼ばれる離れ小島へ歩いて渡れるらしい。折角なのでこの島を一周(約6Km)することにする。足元の海を見ると海水が引いているようなので期待して大芝大橋で島に渡り、島巡り鉄則の時計回りに走行する。道は所々細くなって車の対向は難しい感じである。おまけに防波堤やガードレール無い所もあるので注意を要する。

 「大芝港」を過ぎると目指す場所が見える。幸いにも干潮時間となっており、島に続く砂浜が見えている。小豆島の「エンジェルロード」に似た風景である。記念撮影の後、島の反対側(南側)に出ると前々日に走行したとびしま海道の島々やそれに架かる橋を眺めながらやはりひと気の無い道を独り占めしながらゆっくりと一周する。

 気温が上がってきて熱くなる中、忠海の道路沿いにあるパーキングの「エデンの海展望台」で一息つく。この展望台からも南側に生口島から上蒲刈島までのしまなみ、とびしま海道の島々が眺められる。忠海駅前で見つけたコンビニでアイスクリーム🍦を買って再び休息。暑さが堪える。ここで出会った坂バカの兄ちゃんは暑さで「黒滝山」の登坂を諦めたと言っていた。ここからJRから離れ、山中を登った後、再び海岸線に出てJRと並走。通行量が多いので線路横に続いている歩道を走ってみるが走り辛い。沼田川を沼田大橋で渡ると三原市街地となる。三原市は三菱重工の城下町で三原駅前には三菱重工の工場🏭があり、大きなスクリューが宣伝のためか展示されている。

 左側に高架道の三原バイパスから尾道バイパスに変わる辺りから国道2号線と合流して呉市から走ってきた国道185号線からようやく外れる。海岸に立地している工場🏭の間から「岩子島」が見えると尾道は近い。

 前回も向島総合運動公園からのスタートだったので尾道には長らく立ち寄っていないが駅前の風景は10年前に来た時より駅舎も含め見違えるように近代化され、様変わりしている。時間的にサイクリングを終えて帰り支度をしている人達を大勢見かける。やはり誰しもこの良い時期に走りたいのだろう。渡船で向島に渡り、車を置いてある所まで走行して4日間のサイクリングは無事終了。パンクなど自転車のトラブルは無く、愛車にお礼を言いながら帰り支度をして自宅に向かう。

広島市
平和記念公園正面→ 原爆死没者慰霊碑→
元安川のほとりの原爆ドーム→ 原爆ドーム→
最新の路面電車が走る広島市街 西国街道に架かる橋頭が豪奢な猿猴橋
呉市
マツダスタジアム 猿猴川の対岸にマツダ自動車の工場
昨日とは反対方向で休山トンネルを通過→ 本場牡蠣丼で昼食→
東広島市
大芝大橋→ 大芝大橋で大芝島へ渡る→
大芝島内のガイドレールも無い海岸道→ 大芝島のモンサンミシェル→
島の南側には
とびしま海道の島々や橋が眺められる@大芝島→
竹原市 三原市
国道横にあるエデンの海パーキング@忠海→ 巨大スクリュー@三原市駅前→
尾道市
尾道駅前前景→ 向島への渡船→

 3Dでコースを見る

総括
 4日間を通じて雨は降らず、強い風にも吹かれず、島内では独り占めの景色を楽しみながらの素晴らしい自転車旅であった。島々では俗化された所も無いのが魅力的である。

 とびしま海道は交通信号🚦は一つしか無く、サイクリストにとっては無駄に停止させられることが無く本当に走り易い。もう一度走る機会があれば往復してそれぞれの島を一周するルートを組んで走ってみたいものだ(※7つの橋を渡り岡村島まで全島の海岸線沿いの道路を一周した場合の走行距離は約96km)。また人通りがほとんど無く、ライドに没頭できたが半面、何かあった時の対処はひと気が無いだけに一苦労だろう。

 かきしま海道は東側の倉橋島は交通量が多くあまり魅力的ではないが能美島の西側はとびしま海道と同様、全くの一人の世界で快適な走行ができた。

 全般的に各島々には今回のコース以外にもまだまだ良さそうなコースはたくさん見受けられ、機会があれば是非ともまた訪れたい島々である。

 一方、さざなみ海道は海を見ながらのルートではあるが交通量はそこそこあり、普通のコースでイマイチである。こういう思いは気持ちの良い島々を走ってきたせいなのか。

サイクリングコースに戻る  自転車の部屋に戻る  趣味に戻る